オンラインイベントでもノベルティは届けられる
コロナ禍以降、オンラインイベントやウェビナーは企業の定番施策として定着しました。しかし、オンラインイベントには「物理的な接点がない」という弱点があります。画面越しの参加では、どうしても印象が薄くなりがちです。
この弱点を補う手段として、ノベルティの事前郵送が注目されています。イベント前に参加者の手元にノベルティを届けることで、オンラインでありながらリアルイベントのような「もらった嬉しさ」と「参加している実感」を提供できるのです。
本記事では、オンラインイベントにおけるノベルティ配送の具体的な進め方を、準備から発送、効果測定まで一気通貫で解説します。
なぜオンラインイベントにノベルティが必要なのか
参加率の向上
オンラインイベントの最大の課題は「申し込んだけど当日参加しない」人が多いことです。一般的に、ウェビナーの申込者のうち実際に参加するのは40〜60%と言われています。
事前にノベルティを送ることで「届いたものを開けるために参加しよう」という動機が生まれます。実際に、ノベルティ事前送付を導入した企業では参加率が10〜20%向上したという事例もあります。
エンゲージメントの向上
オンラインイベント中、参加者は容易に離脱できます。別の仕事をしながら「聞き流す」人も少なくありません。ノベルティがあると、イベント中に「今お手元のノベルティを開封してください」といったインタラクティブな演出が可能になり、注意を引き戻すきっかけになります。
ブランド体験の強化
デジタルだけでは伝えきれないブランドの「質感」を、ノベルティという物理的なアイテムを通じて体感してもらえます。パッケージの手触り、アイテムの重み、開封時のワクワク感。五感に訴えかける体験は、画面越しの情報よりもはるかに記憶に残ります。
配送までの準備ステップ
ステップ1:送付先情報の収集
イベント申込フォームに、郵便番号・住所・氏名の入力欄を設けます。個人情報の取り扱いについて明記し、プライバシーポリシーへの同意を取得することを忘れずに。
注意点として、「ノベルティの送付を希望しますか?」というオプション選択を入れると、本当に受け取りたい人だけに絞れるため、コストの無駄を防げます。
ステップ2:アイテムの選定と発注
配送を前提としたノベルティ選びでは、以下のポイントが重要です。
軽量であること。送料を抑えるために、できるだけ軽いアイテムを選びましょう。目安としては、ノベルティ単体で100g以下が理想的です。
破損リスクが低いこと。配送中の衝撃で壊れないよう、割れ物やガラス製品は避けます。柔軟な素材のアイテムが安全です。
コンパクトであること。ポスト投函(メール便・ネコポスなど)で送れるサイズに収めると、送料を大幅に抑えられます。A4サイズ以内、厚さ3cm以内が基本的な目安です。
ステップ3:梱包とキッティング
参加者に届いたときの「開封体験」がノベルティの価値を左右します。無地の段ボールにポンと入っているだけでは味気ない。以下の工夫でプレミアム感を演出しましょう。
オリジナルデザインの封筒やボックスを使う。コスト面が厳しければ、既成の封筒にステッカーやスタンプを押すだけでも印象は変わります。
イベントの案内カードを同封する。日時、参加URL、タイムテーブルなどを記載したカードを入れておくと、実用的かつイベントへの期待を高められます。
手書き風のメッセージを添える。「イベントでお会いできるのを楽しみにしています」のような一文が、受け取った人の心に響きます。
ステップ4:発送タイミング
配送タイミングは非常に重要です。早すぎるとイベントの存在を忘れられ、遅すぎると当日までに届かない。
ベストなタイミングは、イベントの3〜5日前に届くように逆算して発送することです。届いた直後にリマインドメールを送れば、イベントへの意識を高められます。
離島や遠方への配送を考慮し、発送は1週間前に完了させるのが安全です。
配送コストの最適化
メール便・ネコポスの活用
ノベルティのサイズがA4以内、厚さ3cm以内、重量1kg以内であれば、ヤマト運輸のネコポスや日本郵便のクリックポストなどのメール便系サービスが利用できます。送料は1通あたり200円〜400円程度で、宅配便の半額以下に抑えられます。
発送代行サービスの利用
100件以上の発送になる場合は、発送代行サービスの利用を検討しましょう。梱包・ラベル貼付・発送までを一括で委託でき、社内の人的リソースを大幅に削減できます。
1件あたりの代行費用は200円〜500円が相場です。自社で梱包・発送する人件費と比較して、コストメリットがあるか判断してください。
送料込みの予算設計
ノベルティの予算を考える際は、アイテム代だけでなく送料・梱包資材費・人件費(または代行費用)を含めた総コストで計算することが重要です。
たとえば、アイテム代500円のノベルティでも、送料300円+梱包資材50円+代行費300円で、実質1,150円のコストになります。この総額を参加者1人あたりの投資として妥当かどうか判断しましょう。
オンラインイベント当日のノベルティ活用演出
「開封タイム」を設ける
イベントの冒頭で、「お手元に届いたノベルティを開封してください」というタイムを設けましょう。チャット欄に「開けました」「かわいい!」といったコメントが流れることで、一体感と盛り上がりが生まれます。
ノベルティを使ったワークに組み込む
たとえば、ノベルティにメモ帳を含めておき、「このメモ帳にセミナー中のキーポイントを書き出してください」と指示する。物理的なアイテムを使ったワークを取り入れることで、画面の前に座っているだけの受動的な体験を、能動的な参加体験に変えられます。
SNS投稿を促す
「届いたノベルティの写真をSNSに投稿してください」と呼びかけると、イベントの認知拡大につながります。ハッシュタグを決めておき、投稿者には追加特典を提供する仕組みも効果的です。
配送時のよくあるトラブルと対処法
届かない場合の対応
住所不備や不在による持ち戻りは一定数発生します。発送後に追跡番号を参加者に通知しておくと、受け取りミスを減らせます。また、イベント申込時に「マンション名・部屋番号まで正確に入力してください」と注意書きを添えましょう。
届いたけど中身が違う場合
発送件数が多いと、キッティング(梱包作業)のミスが起きることがあります。チェックリストを用意し、梱包作業はダブルチェック体制で行いましょう。
イベント後に届いてしまった場合
発送が遅れてイベント当日に届かなかった場合は、「イベントのお礼と合わせてお届けいたします」と事後フォローメールを送ります。ネガティブな体験をリカバリーするためのメッセージを用意しておくことが大切です。
まとめ:ノベルティ配送は「オンラインの壁」を越える武器
オンラインイベントの弱点である「物理的な接点の欠如」を解消するために、ノベルティの事前配送は非常に有効な手段です。
アイテム選定、梱包デザイン、配送タイミング、当日の演出。一つひとつを丁寧に設計すれば、オンラインでありながらリアルイベント以上の満足度を実現することも不可能ではありません。
手間はかかりますが、その分だけ参加者の心に届く施策です。次のオンラインイベントでは、ぜひノベルティ配送を企画に取り入れてみてください。
よくある質問
Q1: 参加者の住所を聞くと申込率が下がりませんか?
A1: 住所入力を必須にすると申込のハードルが上がる可能性はあります。対策として、住所入力を任意にし「ノベルティ送付を希望する方のみご入力ください」とする方法がおすすめです。実際には、ノベルティがもらえることが申込の動機付けになるケースも多いです。
Q2: 海外の参加者がいる場合はどうしますか?
A2: 国際配送はコストと日数の面でハードルが高いため、海外参加者にはデジタルギフト(Amazonギフトカードなど)で代替するのが現実的です。もしくは、海外向けのデジタルノベルティ(壁紙やテンプレートのダウンロード)を用意する方法もあります。
Q3: ノベルティ配送の費用対効果はどう測りますか?
A3: 配送ありの回と配送なしの回で、参加率・アンケート回答率・商談化率・NPS(顧客推奨度)を比較するのが最もシンプルな方法です。ノベルティ配送のコストとそれによる商談増加の売上を対比させることで、ROIを算出できます。
Q4: 少人数(20人以下)のイベントでも配送は有効ですか?
A4: むしろ少人数の方がパーソナライズしやすく効果的です。参加者の名前を手書きしたメッセージカードを添えるなど、少人数ならではの丁寧な対応で満足度をさらに高められます。発送作業も社内で対応できる規模なので、代行費用も不要です。

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