MENU

イオンがヨーグルトまとめ買いにレジクーポン、束ね買いは店頭で作れるか

トップ業界ニュース業界ニュース
業界ニュース
2026.09.16
・読了目安 5分

イオンがヨーグルトまとめ買いにレジクーポン、束ね買いは店頭で作れるか

イオンが全国で走らせるヨーグルトのまとめ買いクーポン企画を、販促担当の視点で分解。物のノベルティで束ねる手法との違いと、自社企画に写す3つの勘所をまとめた。

イオンリテールが全国のイオンで、対象のヨーグルトをまとめ買いすると店頭で使えるクーポンが出る「ヨーグルトで発酵習慣フェア」を動かしている。期間は2026年9月1日から10月7日まで。アプリの事前エントリーもレシート応募もはさまず、レジを通した流れの中で次の買い物につながる値引きが手に入る組み立てだ。毎日回転する日配品の棚を、店頭の接点だけでまとめ買いに変える打ち手として、販促やイベントを預かる担当者が自社企画に写し取れる要素が多い。

目次

9月に全国で走るヨーグルトのまとめ買い企画

フェアはイオングループとヨーグルトメーカー15社の合同企画として組まれている。対象のヨーグルトを複数まとめて買うと、その場で店頭のクーポンが出て、次の会計で値引きに使えるという流れだ。買い物客から見れば、いつも1個ずつ手に取っていた棚で「もう1個入れておくと得」という理由がレジ前に生まれる。単品の値下げではなく、まとめ買いに対して見返りを付ける形にしているのがこの企画の芯になっている。

15社が横並びで乗る意味

メーカー1社の販促だと売り場は自社商品だけの島になりがちだが、15社が同じ枠に乗ると、ヨーグルト棚そのものが企画対象の面に変わる。買い物客はブランドを選ばずに「対象商品を数個」という条件だけ満たせばいい。小売の棚全体を1つの企画で覆う設計は、メーカー単独では出しにくい規模で、イオン側が音頭を取るからこそ成り立つ。

プーさん100周年とヨーグルトフェアは別の企画

同じ時期にイオンは「くまのプーさん原作100周年」を掲げ、限定アイテムやキャンペーンをそろえた企画も展開している。ただしこれはキャラクターの記念企画であって、ヨーグルトのまとめ買いクーポンと直接ひもづいた仕掛けではない。店頭では複数の企画が並走するため、外から見ると混ざって見えるが、販促の作りとしては「キャラクターで来店を作る枠」と「日配品の買い増しを作る枠」が別々に立っている。自社で企画を組むときも、集客の看板と買い増しの仕掛けは分けて設計したほうが効果を測りやすい。

レジで出るクーポンが日配品の買い増しに効く理由

ヨーグルトのような日配品は、単価が低く購入頻度が高い。1人あたりの1回の購入個数を1個から2個に動かせれば、頻度の高さがそのまま積み上がる。事前エントリー型のキャンペーンは、参加のハードルで買い物客を取りこぼす。レジで完結するクーポンは、その場の意思決定に働きかけるので、来店した人の取りこぼしを抑えやすい。

次の来店を予約する値引き

出たクーポンが「次の会計」で使える形だと、値引きは1回の買い物では閉じない。同日の追加会計にも、後日の再来店にも効く形で、今日まとめ買いした人に次の理由を持ち帰らせる。物のノベルティが「もらって終わり」で完結しやすいのに対し、次回使えるクーポンは来店の予約に近い働きをする。販促担当が送客まで含めて設計したいときに、この差は大きい。

物のノベルティで束ねる手法との違い

本メディアで取り上げてきた束ね買いの企画は、多くが物の特典で数量をまとめさせる形だった。ローソンはエビアン4本でSHIPSデザインのポーチを付け、水という重い商材を束買いに変えた。サントリーはちいかわとの企画で「24種集め」と「4本まとめ買い」を同時に走らせ、収集欲とまとめ買いの両輪を回した。ローソンはモンスターエナジー2本でレンチキュラーを付け、各店先着という数量の壁で店頭の熱を作った。イオンのヨーグルトフェアは、この物の特典をクーポンという値引きに置き換えている。

企画 束ねる条件 買い物客が受け取るもの
イオン ヨーグルトで発酵習慣フェア 対象ヨーグルトのまとめ買い 店頭で使えるクーポン(次の会計の値引き)
ローソン×エビアン 4本 SHIPSデザインのポーチ(物)
サントリー×ちいかわ 4本まとめ買い+24種集め オリジナルグッズ(物)
ローソン×モンスターエナジー 2本 レンチキュラー(物・各店先着)

物の特典は写真映えして拡散を作りやすい反面、在庫と原価、配布終了のクレーム対応が重い。クーポンは在庫を持たず、値引き原資を売上に連動させられるので、走らせやすい。どちらが上ということではなく、来店を作りたいのか、買い増しと再来店を作りたいのかで選び分ける話になる。エビアンやモンスターの事例は前者に強く、ヨーグルトフェアは後者に寄っている。

まとめ買いクーポンを自社に写す3つの条件

この企画の骨組みは、日配品や消耗品を扱う会社ならそのまま応用できる。ポイントは3つに絞れる。1つ目は、まとめ買いを条件にすること。単品値引きは客単価を削るが、複数個を条件にすれば1回の購入量が動く。2つ目は、見返りを次回に回すこと。その場で完結させず、次の会計で使える形にすると、1回の企画で再来店まで狙える。3つ目は、参加を売り場とレジだけで閉じること。アプリ登録や応募を挟むほど、来た人を取りこぼす。

ノベルティと組み合わせるなら

クーポンは効率がいい一方で、記憶に残りにくく拡散しづらい。自社商品の世界観を伝えたい、SNSで話が広がってほしいという狙いがあるなら、クーポンに小さな物の特典を重ねる手がある。たとえば「まとめ買いで次回クーポン+先着でオリジナルグッズ」とすれば、効率と話題性の両取りに近づく。物の特典を主役にせず、送客の仕掛けに添える位置づけにすると、原価も抑えられる。

組む前に押さえる点 確認すること
束ねる単位 2個か、4個か。単価と粗利から無理のない個数にする
見返りの受け取り時点 その場か次回か。再来店を狙うなら次回に回す
参加の入口 レジ完結か、応募型か。取りこぼしを減らすなら店頭で閉じる
物の特典の有無 拡散を狙うときだけ、送客の添え物として重ねる

まず自社の日配棚で試すなら

イオンのヨーグルトフェアは、集客の看板(キャラクター企画)と買い増しの仕掛け(まとめ買いクーポン)を切り分け、後者を店頭とレジだけで完結させた点が要になっている。自社で最初に試すなら、回転の速い商品を1つ選び、「2個まとめ買いで次回100円引きクーポン」のように、条件と見返りと入口を1枚のPOPに収めた小さな企画から始めるのが現実的だ。1店舗か1商品で数値を取り、まとめ買い率と再来店率が動くかを見てから、対象を広げていけばいい。物の特典に踏み出すのは、その効果を確かめた後で十分間に合う。

参照元

製品カタログ・価格表は資料にまとまっています
全製品カタログ+ロット別価格表を無料でダウンロード。
資料を見る
編集:食品ノベルティの窓口 編集部(株式会社Agriture)
農業×食のOEM窓口として、業界動向を編集部がまとめています。
最終更新:2026.09.16
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

目次

まずはお気軽にお問い合わせください

ノベルティの窓口について

会社概要資料はこちら

資料をダウンロード
事業連携・商品について

お問い合わせ

お問い合わせはこちら
取り扱い商品のリストはこちら