鯛焼の専門店「鳴門鯛焼本舗」が、人気作品「ハイキュー!!」とのコラボを2026年9月18日から10月17日まで全国25店舗で展開する。目を引くのは特典の条件だ。鯛焼とコラボグッズを合わせて税込2,000円買うごとに、ノベルティのコースターがランダムで1枚もらえる。食品とグッズを一つのレジで合算させ、前半と後半でグッズを入れ替えて二度の来店を促す。食品店や小売がIPコラボで客単価とリピートを同時に取りにいく手本として、販促担当が分解しておく価値がある。グッズ展開はディー・エヌ・エーが手掛ける。
鯛焼店の店頭がハイキュー!!のグッズ売り場になる1カ月
会期は2026年9月18日から10月17日までのおよそ1カ月。全国25店舗が対象で、そのうち池袋西口店・大阪日本橋店・仙台一番町店の3店舗では、オリジナルのれんやミニキャラパネルなどの特別装飾を施す。装飾店を絞ることで、聖地的に人を集める拠点と、全国で広く売る面を分けている。
鯛焼という手ごろな食品を軸にした店に、キャラクターグッズの売り場を重ねる構図だ。ふだんは鯛焼だけを買う客に、同じレジでグッズを手に取らせる。作品のファンにとっては、グッズを買いに行ったついでに食べ歩きの一品が加わる。双方向にバスケットが膨らむ設計になっている。
特別装飾を池袋西口・大阪日本橋・仙台一番町の3店に絞った選び方にも意図が読める。首都圏・関西・東北という広域の拠点に装飾を置くことで、遠方のファンでもどこか一つには足を運びやすくなる。全国25店で広く売りながら、写真を撮りたくなる場を主要都市だけに作る。面の広さと点の濃さを、装飾コストを抑えつつ両立させる配置だ。
食品とグッズを足して2,000円、合算がついで買いを生む
特典の芯は、鯛焼とコラボグッズを合わせて税込2,000円ごとにコースターA/Bをランダムで1枚配る条件にある。食品とグッズを別々に数えず合算する点が肝だ。グッズだけでは2,000円に少し足りないとき、客は手ごろな鯛焼を1〜2個足して条件を満たそうとする。逆に鯛焼を数個買う客も、あと少しでコースターが付くならとグッズに手を伸ばす。
飲食とIPグッズを組んで客単価を積む型は、スシローがキティ第2弾でマスコットを付け、回転寿司の客単価を積んだ事例と同じ発想だ。複数カテゴリを1回の会計にまとめる合算特典は、ファミマがエスターバニーで菓子2個をまとめ買いさせた事例にも通じる。
前半A・後半Bでグッズを入れ替え、二度来させる
もう一つの仕掛けが、会期を前半(9月18日〜10月1日)と後半(10月2日〜10月17日)に割り、販売グッズを入れ替えることだ。対象キャラクターは前半A・後半Bで各8キャラクター、合わせて16キャラクターにおよぶ。前半で推しが出そろわなかったファンは、後半にもう一度足を運ぶ理由を持つ。
配布物や商品を期間で出し分ける手は、ルックチョコ3個でACEesステッカーを配る際に、ファミマとセブンが配布日をずらした事例にも見られる。1回で買い切らせるより、来店の機会を二つに分けたほうが、延べの来店数と接触回数は増える。オリジナル化粧箱を期間中通して買えるようにして、通期の受け皿も残している。
前後期でグッズを入れ替える手は、在庫の消化にも効く。全16キャラ分を一度に並べると、人気キャラだけ早く売れて不人気分が残りやすい。会期を割って半分ずつ出せば、各時期の品ぞろえがしまり、売れ残りの山を作りにくい。ファンにとっては二度楽しめ、店にとっては在庫が平準化される。同じ在庫でも、出す順番を設計するだけで消化の速度が変わる。
会期・条件・店舗を一覧で整理
条件が複数あるので、担当者が押さえるべき要点を一覧にする。合算・ランダム・前後期の三つが、単価とリピートを動かす軸だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会期 | 2026年9月18日〜10月17日 |
| 前後期 | 前半9/18〜10/1・後半10/2〜10/17で販売グッズを入替 |
| 特典条件 | 鯛焼+コラボグッズを合わせて税込2,000円ごと |
| ノベルティ | コースターA/Bをランダムで1枚 |
| 対象キャラ | 前半A・後半Bで各8キャラ(計16キャラ) |
| 対象店舗 | 全国25店舗(うち3店舗で特別装飾) |
客・店・運営から見た合算特典の効きどころ
店頭の視点では、合算特典は会計単価を押し上げる効きがある。鯛焼だけの平均単価では届かない2,000円のラインに、グッズが乗ることで届く。ふだん食品しか買わない層をグッズ棚に、グッズ目当ての層を鯛焼に、それぞれ越境させられる。
ファンの視点では、装飾店の存在が来店の目的地を作る。のれんやパネルのある3店舗は撮影の場になり、SNSでの拡散が来られない層の来店意欲を刺激する。全国25店舗という面の広さは、遠方のファンにも近くの店で参加できる安心感を与える。
運営の視点では、ランダムのコースターと前後期の入れ替えが、在庫消化と来店の分散を同時に担う。2種のコースターは1種より欠品リスクを平準化しやすく、前後期のグッズ差は初動の集中を和らげる。ただしキャラごとの人気差が読み違うと、後半に特定キャラのグッズが枯れる懸念は残る。
食品店・小売がこの型を写すときの勘所
自社の店頭でこの設計を使うなら、順番は明快だ。まず、主力商品と特典対象を合算できるレジ条件にする。カテゴリをまたいで金額を足せるようにするだけで、ついで買いの余地が広がる。次に、特典のラインを主力商品の単価より少し上に引き、あと一品を促す。鯛焼のような低単価の一品があると、この一押しが効く。
さらに、会期を二つに割ってラインナップを入れ替えれば、来店を二度に分けられる。特別装飾を一部店舗に絞れば、撮影とSNS拡散の拠点を作りながら、装飾コストは全店に広げずに済む。コースターやステッカーのように小ロットで作れる販促物は、ランダム配布や前後期の出し分けと相性が良い。合算・ランダム・前後期の三つを重ね、まずは主力商品と特典を同じ会計で足せる条件から組み立てたい。
参照元: 「ハイキュー!!」×鳴門鯛焼本舗 コラボレーション(株式会社ディー・エヌ・エー/PR TIMES)
最終更新:2026.09.16
