ローソンが2026年7月21日から8月17日まで、ハーゲンダッツを対象にしたアプリ会員向けのスタンプキャンペーンを走らせている。対象商品を1個買うごとに1スタンプがたまり、抽選で3万枚の「200円引クーポン」が当たる仕組みだ。ここで目を引くのは、ミニカップ「杏仁~白桃仕立て~」110mlだけスタンプ付与を2倍にした点にある。買った点数に応じてスタンプがたまるアプリ施策で、メーカーと小売がどこに客を寄せたいのかが、スタンプの重み付けにそのまま出ている。販促担当が自社のアプリ会員施策や商品連動キャンペーンを組むとき、この一手は分解しておく値打ちがある。
- ローソンが2026年7月21日〜8月17日、ハーゲンダッツ対象のアプリ会員スタンプキャンペーンを実施(応募は7月22日〜8月20日)
- Ponta・dポイント会員が対象ハーゲンダッツを1個1スタンプ、ミニカップ「杏仁~白桃仕立て~」110mlのみ1個2スタンプ
- 景品は全員配布ではなく、抽選で30,000枚の「200円引クーポン」。当選枠固定で値引き負担に天井をかける設計
- 特定SKUだけスタンプを重くして狙った1品へ客を寄せ、Ponta・dポイントID越しに購買データを積む——商品連動×アプリ会員施策の型
「杏仁~白桃仕立て~」だけを2スタンプにした発券の狙い
キャンペーンの土台はシンプルだ。ローソンアプリでエントリーし、Ponta会員またはdポイントカード会員として対象のハーゲンダッツ各種(ミニカップ・クリスピーサンド・バー・アソートボックス)を買うと、1個につき1スタンプが付く。エントリー・購入期間は7月21日から8月17日まで、応募は7月22日から8月20日まで、当たったクーポンの利用は8月24日まで。当選枠は抽選で3万枚と決め打ちされている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | エントリー・購入:2026年7月21日〜8月17日/応募:7月22日〜8月20日/クーポン利用:〜8月24日 |
| 対象者 | Ponta会員・dポイントカード会員(ローソンアプリでエントリー) |
| スタンプ | 対象ハーゲンダッツ各種(ミニカップ/クリスピーサンド/バー/アソートボックス)を1個1スタンプ。ミニカップ「杏仁~白桃仕立て~」110mlのみ1個2スタンプ(スタンプは購入日の翌日午後に加算) |
| 景品 | 抽選で30,000枚の「200円引クーポン」 |
| 対象外 | ローソンストア100・Lミニマート・ローソンスマホレジ決済 |
その均一なルールに、ひとつだけ例外が差し込まれている。ミニカップ「杏仁~白桃仕立て~」110mlを買った場合だけ、1個で2スタンプが入る。つまり同じ1個の購入でも、この季節商品を選ぶとたまるスタンプが2倍になる。応募には一定のスタンプ数が必要なので、2スタンプの商品を選ぶほど応募ラインに早く届く。客の側から見れば「どうせ買うなら2スタンプのこれを」という理由が生まれ、商品を押し出したい側から見れば、特定SKUへ購買を集める舵になる。ハイチュウが全商品3個で1口という一律の口数設計を採った例と並べると、この差は分かりやすい。ハイチュウは「どれを買っても同じ重み」で幅広く買わせにいくのに対し、ハーゲンダッツは「特定の1品だけ重い」で狙いを絞りにいっている。
全員配布をやめ3万枚に絞ると値引き負担に天井がかかる
この施策は、200円引クーポンを全員に配らない。エントリーして買った人の中から、抽選で3万枚だけが当たる。ここが「1個買えば必ずもう1個」という即時型の販促とは別の設計思想になっている。
全員配布は原資が読みやすい代わりに、値引き分がまるごとコストとして乗る。抽選型は当選枠を3万枚に固定することで、この施策で負担する値引き原資に天井をかけられる。200円引×3万枚なら、値引き額面の上限は理屈のうえで600万円に収まり、実売がそれ以上に伸びても値引き負担は膨らまない。販促担当が上に予算を通すとき、この「上限が読める」性質は効く。しかも当たるかどうかが確定していないぶん、応募のために「もう1個」を積ませる動機は、確定型より抽選型のほうがむしろ働きやすい。
比較として、確定ラインと抽選を二階建てにしたコカ・コーラがシール36枚でグラス確定、その上に抽選を重ねた設計がある。コカ・コーラは「集めれば必ずもらえる」土台の上に射幸性を足したが、ローソンのハーゲンダッツは確定ラインを置かず抽選一本に振っている。単価の高いアイス菓子で確定配布まで積むと原資が重くなる、という商品特性の違いがそのまま設計の違いになっている。
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資料をダウンロードするレシート応募より軽い「買うだけでたまる」スタンプ設計
スタンプ型の販促は、応募のハードルを「買う」という行為そのものに一体化させる点に強みがある。別途レシートを撮って送る、専用サイトでシリアルを打つ、といった一手間がない。ローソンアプリのIDと購入が紐づいているので、会員として対象商品を買えば、スタンプは購入日の翌日午後に自動で加算される。スタンプをためること自体には、レシート送付やシリアル入力といった別操作が要らない。購入がそのままスタンプになるぶん、たまるまでの離脱が起きにくい(たまったスタンプで応募する操作は別途必要になる)。
この設計は「あと1個」を後押しする。すでにカゴにミニカップを1つ入れた客が、「もう1つ買えばスタンプがたまる」と考える余地を、重み付けはつくっている。とくに2スタンプ対象の季節商品は、この心理をもう一段強める。スタンプ数と当選チャンスが結びつくため、応募ラインを意識する利用者ほど「あと1個」を積みやすい。一方で、応募に必要なスタンプ数の見せ方が分かりにくいと参加のハードルになりかねず、そこはこの型の弱点として残る。
PontaとdポイントID越しに積み上がる購買データ
対象がPonta会員・dポイントカード会員に限定されている点は、値引き以上の意味を持つ。会員IDと紐づいた購買である以上、誰が・いつ・どのハーゲンダッツを・何個買ったかがデータとして残る。ローソンストア100やLミニマート、スマホレジ決済を対象外にしているのも、集計の筋を単純に保つ狙いと読める。
アプリ会員施策の本当の資産は、その場の売上より、後から効く購買履歴のほうにある。誰が季節商品に反応したか、誰が単価の高いアソートボックスまで手を伸ばしたかが分かれば、次の告知は属性別に打てる。スギ薬局がアプリ限定懸賞で800円ごとに購買データを積んでいく設計と発想は重なる。応募の裏で会員データを厚くしていくという狙いは、業種を越えて共通している。ハーゲンダッツの2スタンプ対象は、その意味で「どの客がプレミアム側に動くか」を測るセンサーも兼ねている。
商品連動×アプリ会員施策を自社に置き換える組み立て順
このキャンペーンを自社の販促に移すなら、順番はこうなる。まず配布方式を決める。原資の上限を固めたいなら抽選型、参加率を最大化したいなら確定配布型。次に重み付けを設計する。押し出したいSKUに口数やスタンプを厚く配り、客が自然にそこへ寄る理由をつくる。最後に会員基盤に載せ、応募と購買データの取得を一体化させる。下表は、今回のハーゲンダッツと、性格の異なる2つの商品連動型キャンペーンを並べたものだ。数値はいずれも各キャンペーンの公表内容にもとづく。
| 施策 | 参加条件 | 特典の出し方 | 重み付け |
|---|---|---|---|
| ローソン×ハーゲンダッツ | アプリ会員が対象品を購入・1個1スタンプ | 200円引クーポンを抽選で3万枚 | 杏仁~白桃仕立て~のみ2スタンプ |
| ハイチュウ×スパイダーマン | 全商品3個で1口応募 | 抽選でグッズ | 一律(商品を問わない) |
| コカ・コーラ乾杯グラス | 対象品のシールを集める | 36枚で確定+抽選を併設 | 確定ラインと抽選の二層 |
三者に共通するのは、購入行為と応募をひとつの流れに畳んでいる点だ。違いは、原資をどう縛り、どのSKUへ客を寄せ、データをどこまで取るかの配分にある。ハーゲンダッツの2スタンプは、そのうち「どのSKUへ寄せるか」を一行のルールで解いてみせた。自社で商品連動の販促を組むなら、まず配布・販売シーン(用途)から逆算して配布方式と重み付けを決めると、狙った1品へ客を集める打ち手に落とし込みやすい。
よくある質問
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企画を相談するまとめ
ローソン×ハーゲンダッツのスタンプキャンペーンは、対象商品を1個1スタンプ、ミニカップ「杏仁~白桃仕立て~」110mlだけ2スタンプにして狙った1品へ客を寄せ、抽選3万枚の200円引クーポンで値引き負担に天井をかけ、Ponta・dポイントID越しに購買データを積む設計だ。配布方式・重み付け・会員データという三つの配分が、商品連動×アプリ会員施策の型を形づくっている。自社で似た施策を組むなら、配布方式と重み付けを先に決めたうえで、配る品目は食品ノベルティを含む製品ラインアップから目的に合う形態を選ぶと、狙いを絞った販促に落とし込みやすい。
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最終更新:2026.08.03
