株式会社クラウドエヌが運営するシール交換カフェ『しぇあぷく』が、株式会社ギフトホールディングスの『ラーメン豚山』と組み、オリジナル「ぷくぷくシール」を全56店舗で配布する。期間は2026年9月25日(金)から10月1日(木)まで、全国合計6,000枚限定。受け取る条件は、ラーメンを1杯以上注文し、提供直前の「ニンニク入れますか?」のコールで「ぷくぷく」と伝えること。対象は女性のお客様で、お一人様1枚の非売品となっている。
販促の引換条件として見ると、この企画はハードルを会計金額や購入点数ではなく、店内で毎日繰り返されている注文のやり取りに置いている。以下、リリースで確認できた数字と記述だけで整理する。
ラーメン豚山の全56店舗が7日間で6,000枚を女性客に配る
リリースが公表している実施条件は次のとおり。
| 項目 | 公表内容 |
|---|---|
| 期間 | 2026年9月25日(金)〜10月1日(木)/各店舗、なくなり次第終了 |
| 対象店舗 | ラーメン豚山 全56店舗 |
| 対象 | 女性のお客様 |
| 条件 | ①ラーメンを1杯以上注文②コール時に「ぷくぷく」と伝える |
| 内容 | オリジナル「ぷくぷくシール」1シート/お一人様1枚 |
| 配布数 | 全国合計6,000枚限定 |
| 価格 | 無料(非売品) |
期間は7日間で、店舗ごとに「なくなり次第終了」と明記されている。対象店舗数はリリース時点(2026年9月24日)の全56店舗。リリースが数字と条件で示しているのは、この7項目に限られる。
企画したのはクラウドエヌの『しぇあぷく』、店舗を持つのはギフトホールディングス
2社の役割はリリース上で分かれている。シールをプロデュースしたのは、株式会社クラウドエヌ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:西山喜洋)が運営する女の子だけのシール交換カフェ『しぇあぷく』。配布の場となる『ラーメン豚山』を展開するのは、株式会社ギフトホールディングス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田川翔)だ。豚山の公式サイトのフッター表記もGIFT HOLDINGS INC.で、運営主体はリリースの記述と一致する。
『しぇあぷく』は2025年12月に原宿店を開き、約9か月で全国10店舗(原宿・横浜・立川・名古屋大須・大阪アメ村・大阪中崎町・神戸・福岡・札幌・仙台)まで広げている。『ラーメン豚山』は2018年7月に東京・町田で1号店を開き、約8年でリリース時点の56店舗まで増えた。リリースは豚山を「男性のお客様を中心に支持を集め」た店として紹介し、今回の企画については「女性のお客様にももっと気軽にご来店いただくため、女性に支持されている『しぇあぷく』とのコラボレーションが実現しました」と書いている。配布対象を女性のお客様に限る条件も、この説明と並べて記載されている。
シール交換そのものの広がりについては、リリースとクーリア側の取材記事で言及の範囲が違う。リリースは、ファンシー文具メーカーの株式会社クーリアが2024年3月に発売した「ボンボンドロップシール」がシリーズ累計出荷1,500万枚を突破し、2025年秋ごろから全国の販売店で連日完売が続いたと書き、ブームの中心を「1990年代後半〜2000年代初頭に小学生だった『平成女児』世代」としている。年齢帯までは書いていない。AdverTimes(2026年2月25日)のクーリア取材では、同社開発部社長室室長の倉掛誠一氏が「開発当初は低年齢層をターゲットに据えていましたが、実際には20代後半から30代の『平成女児世代』の方々が中心となって購入されています」と話している。累計出荷1,500万枚は2026年2月のこの記事にも出ている数字で、リリースは7か月前と同じ規模を示している。
「ニンニク入れますか?」への返答が引換の条件になった
条件は2つで、ラーメンを1杯以上注文すること、提供直前の「ニンニク入れますか?」のコールで「ぷくぷく」と伝えること。会計金額の下限や購入点数の指定はリリースに書かれていない。
豚山のコールは、ラーメン提供直前に店員から「ニンニク入れますか?」と尋ねられ、ニンニク・ヤサイ・アブラ・カラメの量を無料でカスタマイズできる注文のやり取りだ。豚山の公式サイトにもニンニク、ヤサイ、背アブラ、味の濃さの各段階が掲載されており、店内には卓上のコール早見表も掲示されている。リリースはこの4語に「ぷくぷく」を足す形を「『ニンニク』『ヤサイ』『アブラ』『カラメ』に並ぶ、期間限定の“秘密のコール”です。豚山の象徴であるコール文化に、そのまま組み込みました」と説明している。
この置き方は、当サイトで扱ってきた店頭施策の基準とは異なる。セブン‐イレブンのスプラトゥーン施策は対象菓子2個の同時購入でステッカー1枚、別枠で税込800円ごとにレシートへシリアルが印字される二層だった。くら寿司のちいかわコラボは3弾すべて税込3,000円ごとの会計で統一している。どちらも引換のハードルは会計金額か購入点数で、レジを通った数字が可否を決める。今回はラーメン1杯以上という下限を置いたうえで、もう一方の条件を会計ではなく口頭のやり取りに置いた。
企画側の言葉として公表されているのは、ギフトホールディングスの田川翔社長のコメントだ。「今回はシールという、私たちにはまったく縁のなかった切り口をお借りしました」「合言葉は『ぷくぷく』。少し照れくさいかもしれませんが、ぜひコールしてみてください」。条件をコールに乗せた理由についての説明はリリースにはなく、公表されているのはそう設定されているという記述までだ。
店舗別の配分枚数は公表されていない
リリースが数量として出しているのは全国合計6,000枚だけで、店舗ごとの配分は書かれていない。立地や規模で枚数を変えているかどうかにも触れていない。全56店舗へ均等に配ったと仮定すれば1店舗あたり107.1枚という計算になるが、これは前提を置いた計算値で、リリースにその配分の記述はない。数量の決め方についての説明もない。
その「全56店舗」自体も、リリース時点の数字だ。豚山の公式サイトのお知らせには9月21日付で「2026年9月28日『豚山 新潟米山店』オープン!」が掲載されており、配布期間の中日に新店が開く。期間を通して店舗数が56で固定されるわけではない。
数量の上限を会期とは別に置く例は、飲食チェーンにもある。スシローのハローキティ第2弾は、目玉のマスコット付きソフトドリンクを手配総数14.4万個分で打ち切り、会期末の9月6日まで残る保証はないという建て付けだった。どちらも公表しているのは全国の総数だが、豚山の表記は「各店舗、なくなり次第終了」で、打ち切りの単位が店舗ごとに置かれている。
シートに店内のコール早見表とメニュー表が収録された
配布物の中身についてもリリースに記載がある。シートは豚山のメニュー・コール・店構えをモチーフにしたデザインで、加えて店内に掲示されているコールの早見表とメニュー表がそのまま収録されている。リリースは「豚山に行ったことがない人でも、このシート1枚で注文の仕方がわかります」と書いている。店の掲示物を配布物の側に写し取った結果、シールが注文手順の案内も兼ねている。企画を始めた理由としてリリースが挙げているのは、「まだ豚山を体験されていない多くの方に、豚山の味とサービスを知っていただくきっかけとして、今回の『ぷくぷくシール』の企画がスタートしました」という一文だ。
受け取った後の扱いについては、クラウドエヌの西山喜洋代表がコメントしている。「しぇあぷくは、シールを『買う場所』ではなく『交換する場所』としてつくりました。シールは持っているだけでは完結せず、誰かに渡した瞬間に価値が生まれます」「普段しぇあぷくにいらっしゃる方が豚山さんに足を運び、そこで受け取ったシールがまた別の誰かの手に渡っていく。シール交換の輪が、店舗の外へ広がっていく企画になれば嬉しいです」。リリース本文も「配って終わりではなく、渡された先で二次流通していく。シール交換という文化そのものが、現代のマーケティングツールとして機能しうると私たちは考えています」と書いている。
1人が何杯注文してもシートは1枚で止まる
数量以外の上限は3か所だ。期間が7日間、受け取りがお一人様1枚、価格が非売品。この3つに全国6,000枚を加えた4点が、公表されている上限のすべてだ。
条件はラーメン1杯以上という下限だけで、内容欄には「お一人様1枚」と明記されている。1人が何杯注文しても、受け取れるシートは1枚で止まる。まとめ買いで枚数を増やす経路が、条件の側に用意されていない。
期間の7日間は、既報の飲食チェーンの施策と比べると短い。くら寿司のちいかわコラボは8月21日の第1弾から9月18日の第3弾へと2週間おきに景品を入れ替えている。豚山は入れ替えも段階もなく、1種類のシールを7日間で配り切る組み方をとっている。
公表されていない項目もある。店舗別の配分枚数、完売後の追加生産の有無、『しぇあぷく』10店舗側での同じシールの取り扱い。いずれもリリースに記述がない。全国6,000枚が7日分として足りていたかどうかは、10月1日より前に品切れの店が出るかどうかで見当がつく。
参照元
- PR TIMES — 株式会社クラウドエヌ「ラーメン豚山で、ぷくぷくシールがもらえる。合言葉は、コールで「ぷくぷく」。」(2026年9月24日)
- ラーメン豚山 公式サイト(お知らせ・ご注文の心得/2026年9月24日確認)
- しぇあぷく 公式サイト(2026年9月24日確認)
- AdverTimes — 累計出荷数は1500万枚!「ボンボンドロップシール」のクーリアに聞く、いま「シル活」が大ブームのわけ(2026年2月25日)
最終更新:2026.09.24
