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唐津のNPOがMINI宮崎のオーナメントを砕きキーホルダーに再成形

SDGs
2026.09.24
・読了目安 7分

唐津のNPOがMINI宮崎のオーナメントを砕きキーホルダーに再成形

NPO法人唐津Farm&Food(佐賀県唐津市)が2026年9月23日、株式会社ナカムラ自動車 MINI宮崎(宮崎県宮崎市)と協働し、ショールームのクリスマスツリーを飾ったオーナメントをMINIロゴのキーホルダー […]

NPO法人唐津Farm&Food(佐賀県唐津市)が2026年9月23日、株式会社ナカムラ自動車 MINI宮崎(宮崎県宮崎市)と協働し、ショールームのクリスマスツリーを飾ったオーナメントをMINIロゴのキーホルダーへアップサイクルしたと発表した。オーナメントの素材は廃ペットボトルキャップで、それを砕いてもう一度溶かし、別のかたちに成形している。キーホルダーは2026年9月からご来場プレゼントのガチャガチャで渡されている。

飾り終わった装飾物を回収して、次の配布物の原料に回した案件である。発注の手順がどう変わるかが、販促担当が取り出せる部分だ。同法人のサイトには最小ロットと納期の目安、活動記録には工程の内訳が出ている。製作数量と単価は公表されていない。

目次

2025年11月2日のワークショップで40名がオーナメントに「BIG LOVE」を書き込んだ

起点は2025年11月2日、MINI宮崎のショールームで開催された「BIG LOVE PROJECT サーキュラエコノミーワークショップ」だ。同法人の活動記録によると、40名の参加者がペットボトルキャップの色を選び、溶かし、成形するプロセスを体験した。同法人が射出成形機をショールームに持ち込み、来場した客の目の前でキーホルダーが成形される形式だったとしている。

このワークショップでは、キャップを溶かしてつくったハート型のオーナメントに、参加者が一人ひとり「BIG LOVE」のメッセージを書き込んだ。そのオーナメントが、クリスマスにショールームのツリーを飾った。同法人はこの体験を、MINIが掲げる「BIG LOVE ACTION」に通じる取り組みだと活動記録に書いている。語義そのものはどちらにも出ていない。

一段目のオーナメントは企業が配ったノベルティではない。参加者が書き込み、ショールームのツリーの装飾として使われた制作物だ。リリース自身も副題で「ワークショップの記念品を、配って終わりにしない循環のノベルティに」と書いている。記念品から企業ロゴ入りの配布物へ素材が移った案件として読むのが、実際に近い。

1月の相談から完成までは約1.5か月しかかかっていない

クリスマスが終わった2026年1月、MINI宮崎から同法人に届いたのが「このオーナメントを、リサイクルできないでしょうか」という相談だった。同法人は、預かったオーナメントをアップサイクルしてMINIロゴのキーホルダーにして送る形を提案したと書いている。

製作にかかった時間は追える。同法人の活動記録では、キーホルダーの完成は2026年2月19日。1月の相談から約1.5か月で、既存の金型を流用できる場合の納期目安として同法人がサイトに示す約1〜1.5ヶ月とおおむね重なる。MINIロゴの金型は2025年のワークショップでも使われている。

ずれているのは納品の時期だ。2026年2月の活動記録は完成したキーホルダーを「ふたたびMINI宮崎さまへとお届けしています」と書き、リリースは納品を2026年7月としている。間が空いた事情は、どちらにも書かれていない。製作に6か月かかったわけではない点は、日程を引くときに取り違えないようにしたい。

工程の担い手は分かれている。同法人の活動記録によると、役割を終えて唐津に戻ったオーナメントは、まず書き込まれた文字を拭き取る作業から始まった。続いてリプラテックスのもとで細断してペレット状の素材に戻し、それを射出成形機でMINIモチーフのキーホルダーに成形している。同法人は「Precious Plastic唐津」として射出成形機を自前で持ち、2025年のワークショップではその機械を宮崎のショールームまで運んでいる。ただし細断の工程は外部に出ている。窓口は一つでも中に協力先が入る座組みで、納期と数量を詰めるときはその前提が効く。

砕けばもう一度原料に戻るのはBrand Keyringが廃キャップ100%だから

同法人は、廃プラスチックから生まれた製品が役目を終えたあと、もう一度素材に戻って別の製品になることを「セカンドリサイクル」と呼んでいる。その前提として挙げているのが素材の単一性だ。同法人のロゴキーホルダー「Brand Keyring」は廃ペットボトルキャップのプラスチックだけで成形しているため、砕けばもう一度原料になると説明している。今回はキャップからオーナメントへ、オーナメントからキーホルダーへと、同じ素材が二度かたちを変えた。

同法人は、イベントの装飾や記念品は会期が終わると行き場を失いがちだが、回収して次の企画のノベルティにつくり替える計画を最初から組み込めるのがこの設計の特徴だと書いている。

廃材を起点にした企画では、確保できる素材の量がそのまま配布数や接触人数の天井になる。未活用トナーをクレヨンに変えて配布物ではなく体験の道具に回した事例でも同じ順序が出ていた(余ったトナーがクレヨンに、配らず描かせたキンコーズの出展設計)。今回も回収できたオーナメントの数が上限を決める構造だが、回収した個数と製作した個数はどちらも公表されていない。

発注条件で確認できるのは最小ロット40〜100個と納期の目安まで

発注側が押さえる条件を、確認できる範囲で並べる。

項目 内容
原料 廃ペットボトルキャップ。Brand Keyringは本体を廃キャップ100%で成形
一段目の姿 ハート型オーナメント。2025年11月2日のワークショップで40名が「BIG LOVE」を書き込み、ショールームのツリーを飾った
加工工程 文字を拭き取る→リプラテックスで細断しペレット化→同法人の射出成形機でMINIロゴの金型に成形
相談から完成 2026年1月に相談、2026年2月19日に完成。約1.5か月
完成から納品 リリースが挙げる納品は2026年7月。間が空いた事情は公表されていない
納期の目安 既存金型を流用できる場合は約1〜1.5ヶ月、新規金型の製作を含む場合は約2〜3ヶ月
最小ロットの目安 40〜100個程度から
色の指定 キャップの色は事前にある程度グループ分けできるが、成形時に混ざるため完全な指定は不可
仕上がり 一つひとつ異なるマーブル模様。同じ模様はふたつとない
配布方法 2026年9月から、MINI宮崎ショールームのご来場プレゼントとしてMINIグッズと一緒にガチャガチャで
単価・製作数量 公表されていない
CO2削減量などの環境数値 公表されていない

実務で効くのは色の行だ。リリースは「色は選べないかわりに、一つひとつ異なるマーブル模様に仕上がります」と書き、製品ページはキャップの色を事前にある程度グループ分けできるものの、成形時に自然に混ざるため色や模様を完全には指定できないとしている。つまりコーポレートカラーで揃える指定は通らない。同じ制約は他の廃材由来ノベルティにもあり、廃番ユニフォームを積層圧着した記念品の例では、個体差を告知の時点で明記して選べるのか選べないのかを書いておくほうが配布現場で揉めないと整理されていた(捨てるはずだった廃番ユニフォームが、周年ノベルティの原料になる)。告知と配布方法を決める前に確認する条件だ。今回はガチャで渡すので、そもそも選ばせない運用と噛み合う。

回収できたのは、ショールームのツリーを飾っていたオーナメント

二段目の原料になったのは、参加者が「BIG LOVE」を書き込んでショールームのツリーを飾ったハート型オーナメントだ。クリスマスが終わったあと、そのオーナメントはMINI宮崎から同法人へ渡り、唐津に戻っている。リリースは「お預かりしたオーナメント」「MINI宮崎へお届けしました」と書いており、現物の受け渡しが往復で挟まっている。

来場者が持ち帰った品を回収する仕組みについて、今回のリリースに記載はない。企画側が自分で動かせるのは、装飾・什器・会場に残る備品の側だ。同法人は参加者数・回収プラ量・成形数・写真をまとめた実施報告書をオプションで出すとサイトに書いている。

MINI宮崎のガチャは購入を条件にせず来場者に開いている

キーホルダーは現在MINI宮崎のショールームに展示され、あわせて2026年9月からはご来場の客へのプレゼントとして、MINIグッズと一緒にガチャガチャで渡されている。購入や試乗を条件にするという記載はリリースにない。

同じガチャでも、条件の置き方で分母は変わる。第30回「人形のまち岩槻 朝顔市」でゼロプレイスが実施した体験型ガチャは、会場で朝顔を買った人だけが回せる購入者特典で、景品175個が開始から約1時間で終了している(購入者特典ガチャ175個が約1時間で完売、岩槻朝顔市の体験型販促)。MINI宮崎の側は個数も配布終了の時期も公表されていないため、消化ペースを並べて比べることはできない。

リリースには同法人 副理事 小嶋宏明のコメントが載っている。「オーナメントに願いを書いた方の想いが、かたちを変えて、次に来られた方の手に渡っていく。私たちが目指している循環そのものです。ご相談をいただいたMINI宮崎のみなさんに感謝しています。」 効果を語る数字は添えられていない。

参照元

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編集:食品ノベルティの窓口 編集部(株式会社Agriture)
農業×食のOEM窓口として、業界動向を編集部がまとめています。
最終更新:2026.09.24
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この記事を書いた人

小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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