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スプラトゥーン×セブン、即時ステッカーとレシート抽選を二層で並走させた

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2026.08.25
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スプラトゥーン×セブン、即時ステッカーとレシート抽選を二層で並走させた

セブン‐イレブンが8月20日10時から、任天堂の新作『スプラトゥーン レイダース』と対象菓子を組み合わせた店頭キャンペーンを始めた。対象菓子を2個同時に買うとオリジナルステッカー全4種から1枚がその場でもらえ、別枠で税込 […]

セブン‐イレブンが8月20日10時から、任天堂の新作『スプラトゥーン レイダース』と対象菓子を組み合わせた店頭キャンペーンを始めた。対象菓子を2個同時に買うとオリジナルステッカー全4種から1枚がその場でもらえ、別枠で税込800円ごとにレシートへ印字されるシリアルを集めると総勢1400名の抽選に応募できる。買ってすぐ受け取れる特典と、後日届く抽選賞品。この2つを1つの棚で走らせた点が、菓子メーカーとチェーンの販促担当者にとって読み解く価値のある建て付けになっている。

グッズそのものより、動線を二層に割った意図を分解したい。即時特典は誰を動かし、抽選は何を積み上げるのか。低単価の菓子で客単価と再来店を同時に取りにいく型として、自社の店頭施策やOEM商品の販促に移せる要素が多い。

目次

菓子2個で全4種から1枚、なくなり次第終了の絞った配り方

即時特典の条件はシンプルだ。対象の全10種から2個を同時に購入すると、ステッカー全4種のうち1枚をもらえる。数量は限定で、なくなり次第終了とされる。公表された配布枚数はないが、菓子2個という軽い条件のわりに在庫を絞り、早い時間帯に配り切ることを織り込んだ組み方だ。

この絞り方は過去の配布事例と並べると見えてくる。みそきん×セブンが各店先着48枚と枚数を公表してステッカーを配った設計とは逆に、今回は枚数を出さず「なくなり次第終了」だけを掲げる。菓子2個という手の届く条件で母数を稼ぎつつ、在庫を絞って早い時間帯の来店を促す。品切れが常態化するほど「朝行けば会える」という来店リズムが生まれ、SNSでの入手報告が次の客を呼ぶ。満遍なく行き渡らせるのとは逆の、希少性で動かす配り方だ。

選べる方式も効いている。全4種から好きな1枚を指名できるため、推しキャラ狙いの客は狙った1枚が出るまで2個購入を繰り返す動機を持つ。ランダム配布なら1回で完結するところを、指名制にすることで購入点数の上振れを取りにいく建て付けだ。菓子3点で好きな1個を選ばせるローソンの各店配布と同じ発想で、選択の自由が購入量に跳ね返る仕掛けになっている。

800円ごとにシリアル、5・3・1で賞を刻んだ抽選のつくり

もう一層の抽選は、レシート方式で客単価を狙う。会計で税込800円(軽減税率対象なら税抜727円)に達するごとにレシートへシリアルが1つ印字され、貯めた枚数で応募先が変わる。ステッカー配布が8月20日から9月2日まで走るのに対し、応募の受付は8月21日から9月2日までと期間を後ろにずらして設定している。

賞品は必要シリアル数で3段に刻まれている。整理すると次のとおり。

必要シリアル 賞品 当選人数
5シリアル ブランケットインクッションセット 100名
3シリアル すりみ連合 サーモタンブラー 300名
1シリアル セブンカフェ無料券 1,000名

賞品名・当選人数はセブン‐イレブンおよびPR TIMESの発表に基づく。

5シリアルは会計換算で4000円ぶんの購買を意味し、これに当てる賞品を100名と最も絞っている。逆に1シリアル=800円1回で応募できる枠には1000名を用意し、当たりやすさで裾野を広げた。重い条件ほど賞品を希少にして熱量の高い層を持ち上げ、軽い条件は当選数で参加のハードルを下げる。この当たりやすさの傾斜配分は、シリアルを集めるほど良い賞を狙えるセブン×ブルーロックの段階スタンプ懸賞と同じ思想で、来店と会計単価を段階的に引き上げる。

即時特典はファンを、抽選は客単価を動かす分業

2つの層は狙う相手が違う。ステッカーの即時特典は、開店直後に並んででも欲しいコアファンを店頭へ引っ張る。もらえる確実性が高いぶん、熱心な層ほど動きやすい。一方のレシート抽選は、当たるかは運任せでも「どうせ買うなら800円まで足そう」という会計時の上乗せを引き出す。ファンの来店と一般客の単価アップを、別々の仕掛けで同時に取りにいっている。

分業の巧さは、ステッカーが品切れた後も抽選が動く点にある。数量限定のステッカーは早い段階で尽きる薄さだが、応募はステッカー終了と同じ9月2日まで受け付ける。特典が消えた期間の来店を、シリアル集めの動機がつなぎ止める。確実性の特典と不確実性の抽選を時間差で重ね、会期後半の失速を抑える発想は、シールで確定特典をもらえる建て付けに抽選を併設したコカ・コーラの二層設計とも重なる。

自社の店頭・OEM販促に移すときの勘所

この建て付けから、低単価商材の販促に持ち込める要素を抜き出す。

  • 即時特典は「選べる少数」に振る:全種を配り切るより、種類を絞って指名制にする方が2個・3個の同時購入を引き出しやすい。枚数を公表しない数量限定は品切れ前提で組み、早い時間の来店とSNS拡散を織り込む。
  • 抽選は必要シリアル数で賞を傾斜させる:軽い条件は当選数を厚く(1シリアル1000名)、重い条件は希少に(5シリアル100名)。当たりやすさの差そのものが客単価を押し上げる。
  • 特典と抽選の会期をずらす:即時配布の終了より抽選受付を長く取れば、景品が尽きた後の来店動機を残せる。会期後半の谷を埋める設計になる。
  • ハードルは会計金額で置く:品目数でなく「税込800円ごと」のような金額基準にすると、対象10種のどれを何個買っても加算でき、購入商品の組み合わせに縛られない。束ね買いの自由度が上がる。

コスト面では、即時特典のステッカーは印刷単価が低く数量限定の少量で済むため負担は限定的だ。重いのはブランケットやタンブラーだが、こちらは100名・300名と当選数を絞れる。原価の高い品を少数の抽選に寄せ、量が要る特典は安価な紙モノで賄う。この原価の振り分けが二層を無理なく成立させている。

菓子2個から始まる動線を、自社の棚でどう組むか

今回のキャンペーンは、菓子2個という誰でも越えられる入口から、800円のシリアル、4000円ぶんの5シリアル抽選まで、購買の段差をなだらかに用意した点に尽きる。入口を低くして母数を取り、段を上るほど賞を良くして単価を引き上げる。自社商品に当てはめるなら、まず「その場で必ずもらえる薄い特典」と「集めるほど良くなる抽選」を分け、両者の会期を意図的にずらすところから始めたい。ステッカー配布もレシート応募も締切は9月2日。会期の終わり方まで含めて、低単価商材で来店と単価を両取りする一つの手本になっている。

参照元

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編集:食品ノベルティの窓口 編集部(株式会社Agriture)
農業×食のOEM窓口として、業界動向を編集部がまとめています。
最終更新:2026.08.25
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この記事を書いた人

小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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