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鳥取県の0929キャンペーン、全店グッズに11店の特典を重ねる

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2026.09.25
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鳥取県の0929キャンペーン、全店グッズに11店の特典を重ねる

鳥取県が9月25日、「とっとり0929の日 食べようキャンペーン」を始めた。県内の飲食店で鳥取和牛を使ったメニューを注文した人に、キャラクター「とりモー」のグッズを配る。期間は10月2日までの8日間。県の報道提供資料(9 […]

鳥取県が9月25日、「とっとり0929の日 食べようキャンペーン」を始めた。県内の飲食店で鳥取和牛を使ったメニューを注文した人に、キャラクター「とりモー」のグッズを配る。期間は10月2日までの8日間。県の報道提供資料(9月18日)は参加店舗を30店舗、うち11店舗で特典サービスを実施すると書いている。PR TIMESに出た9月24日のリリースでは、同じ箇所が「約30店舗」になっている。

販促の器として見ると、この企画は3層に分かれる。空港と駅のポスター掲出、鳥取空港での有料カプセル、飲食店でのグッズ配布。層ごとに期間も条件も、配布物の原価を負う相手も違う。

目次

9月25日から8日間、和牛メニューを頼んだ人にステッカーかキーホルダー

県の資料は30店舗、特設ページの一覧は31件

条件は単純で、期間中に対象店舗で鳥取和牛を使った対象メニューを食べること。それだけで全店舗がとりモーグッズを渡す。示されているのはステッカーとキーホルダーの2種類だ。

ここで数え方が割れる。県の報道提供資料は「30店舗」、PR TIMESのリリースは「約30店舗」。一方、県の公式グルメサイト「とりたべ」の特設ページに並ぶ店舗一覧を1件ずつ数えると31件あった。東部(鳥取市・八頭町)14件、中部(倉吉市)7件、西部(米子市・大山町・伯耆町)10件で合計31件だ。引用するなら発表の「30店舗」を原文の表記として扱い、一覧の実数は別に持つのが安全だ。

各店舗先着で数量限定、なくなり次第終了

一覧には「とりモーグッズは各店舗先着、数量限定です」「なくなり次第、配布を終了します」とある。1店あたりの用意数は先着・数量限定とだけ案内され、来店者は行ってみるまで残数がわからない。全店舗で配る広さと、店ごとに尽きる狭さが同居している。

全店一律で軽い配布物を置く構えは、ラーメン豚山が全56店舗で9月25日から条件付きのシールを配る例と同じだ。違うのは、豚山が1つのチェーンなのに対し、こちらは別々の運営が並ぶところにある。ただし一覧には焼肉牛王の3店や炭蔵の2店のように同一ブランドの複数店も入っており、運営の数は31より少ない。

特典が付くのは11店舗、対象メニューも中身も店ごとに違う

特典欄はドリンク1杯が多い

特設ページは「11店舗で特典サービス実施(ドリンク・デザートサービスや割引)」「※特典内容は店舗によって異なります」と案内する。実際に一覧の特典欄を数えると12件あり、発表の11店舗と1件ずれる。

内容を種類で分けると、ドリンク1杯のサービスが9件で最も多い。残りはデザート1品、食後のコーヒー1杯、お通し代のサービスと予約限定コースの値引きが各1件。ドリンク9件にはドリップ珈琲1杯も含めており、コーヒー系が2つの区分に分かれる数え方になっている。原価の軽い飲み物に寄っているのが特徴だ。

特典の種類 件数(特典欄の集計)
ドリンク1杯のサービス 9
デザート1品 1
食後のコーヒー 1
お通し代サービス+コース値引き 1

倉吉の1店は8,000円のコースを7,500円で出す

同じ「特典あり」でも条件はそろっていない。対象を「鳥取和牛メニューのご注文で」と広く取る店は2件だけで、残る10件は特定の一品やセットに絞っている。鳥取和牛ひき肉カレー、土鍋すき焼き、ホルモン焼きそば、希少部位の盛り合わせ、コース料理「四季彩」といった具合に、名指しされた品を頼まないと特典は出ない。

倉吉市の天ぷら店は、すき焼き小鍋仕立て(2,500円)の注文でお通し代をサービスし、その鍋が入った予約限定8,000円のコースを7,500円で提供するとしている。差し引き500円の値引きで、金額そのものを動かしているのは12件のうちこの1件だけだ。特典を「全店共通」とまとめると、この差が消えてしまう。

鳥取空港のカプセルは1回500円、1日50個で1人1日1回まで

賞品の1日あたりの数を足すと50になる

リリース本文が「鳥取和牛肉や鳥取和牛加工品が当たる『鳥取和牛カプセル』(9月29日〜10月2日)」としか書かない部分は、報道提供資料に添えたチラシに条件がある。1回500円(税込)の有料で、10時30分から期間中毎日、無くなり次第終了、場所は鳥取空港(鳥取砂丘コナン空港)1F到着ロビー、1日限定50個、1人1日1回まで。そしてチラシは全てのカプセルに鳥取空港の店で使える500円商品券が入ると大きく書いている。払った500円が空港内で使える券として戻る設計で、無料のノベルティ配布とも、当たり外れを引く有料ガチャとも別物だ。

賞品一覧には「※数量は1日あたり」と添えられている。足し合わせると50で、1日の販売数50個と同じ数になる。期間は9月29日から10月2日までの4日間なので、単純に掛ければ200個が上限という計算になる。

賞品(1日あたり) 数
鳥取和牛豪華焼肉セット 2名
鳥取和牛プレミアム焼肉丼 4名
牛骨ラーメン 5名
鳥取和牛ビーフカレー 9名
鳥取和牛トリモーキーホルダー 10名
鳥取和牛ビーフジャーキー(やまのおかげ屋・協賛賞) 10名
砂丘ガレット(寿製菓・協賛賞) 10名

主催に空港ビル会社が並び、協賛賞が当選数を厚くしている

カプセルのチラシは主催として鳥取県食パラダイス推進課と鳥取空港ビル株式会社の2者を並べる。飲食店キャンペーンのチラシのほうは主催が食パラダイス推進課の1者だけで、同じ記念日の中でも施策ごとに担い手が違う。県の施策としてまとめて紹介すると、この切り分けが飛ぶ。

賞品に寿製菓の砂丘ガレットとやまのおかげ屋のビーフジャーキーが協賛賞として入るのも、企画の性格を示す。和牛の肉と丼が当たる枠は1日あたり2名と4名の計6名分で、残る44名分はカレーやラーメン、キーホルダー、協賛の菓子と加工品が埋める。賞品数の合計が販売数と同じなので、ハズレはない。単価の軽い賞品で全数を埋め、そこに500円商品券を重ねた構成だ。

記念日の認定登録は令和3年9月、理由に挙がるのは平成元年と平成29年

資料が名前を挙げるのは日本記念日協会だけ

県の資料は「9月29日は『とっとり0929(和牛肉)の日』に制定されています。(令和3年9月 一般社団法人日本記念日協会により認定登録)」と書く。制定の主語は置かれておらず、名前が出るのは認定登録した日本記念日協会だけだ。誰が制定したかを断定すると、資料にない主体を足すことになる。理由として挙がるのは、平成元年9月に県産和牛のブランド名を「鳥取和牛」と決めたことと、平成29年9月の第11回全国和牛能力共進会宮城大会で鳥取和牛が「肉質日本一」を獲得したこと。9が2つ並ぶ語呂合わせに、9月の出来事を重ねている。

週末を挟むか、1日に圧縮するか

語呂合わせの記念日は日付が動かせない。2026年の9月29日は火曜で、飲食店の集客には弱い曜日だ。県は期間を金曜始まりの9月25日から翌週金曜の10月2日まで広げ、記念日を中に挟み込んでいる。逆にクリスピークリームが10月1日だけドーナツ6個の購入者にドリップバッグを配る例は、1日に需要を集める代わりに条件を数量で固定している。記念日を使う販促は、まずここで分かれる。

同じ形を自社でやるなら、グッズを何個用意するかから決まる

全店共通の配布物と、店ごとの特典に分かれている

効いているのは、全店共通の配布物と店ごとの特典を分けたことだ。ステッカーとキーホルダーは一括で作れば単価が下がり、31件に同じ物を流せる。特典は店の商品から出る形になっている。どちらの費用を誰が持つのかは4つの資料のどこにも書かれていないが、参加を軽くしたまま中身の濃い店を立てる構えにはなっている(特典店舗は発表表記で11店)。

京王エージェンシーとぐるなびが渋谷の屋外広告に加盟飲食店を10店舗から重ねた例は、屋外広告に加えて加盟店がメニューフェアやサンプリング、店内装飾を担う組み立てで、2026年9月17日に提供を始めたばかりのパッケージだ。共通部分を主催が持つほど参加店は増やしやすくなるが、店に何を持たせるかで負荷は変わる。

自社で組むときに先に埋める項目

  • 配布物の単価と総数、1店あたりの割り当て数
  • 「先着・数量限定」をどこまで表示に書くか(残数を出すか出さないか)
  • 店ごとの特典を認めるか、対象メニューの指定を各店に委ねるか
  • 注文を条件に付ける配布物が景品表示法の総付景品に該当するかを確認する工程
  • 一覧ページの店舗数と、リリースに書く店舗数の数え方をそろえる担当

最後の項目は地味だが、発表が「30店舗」「約30店舗」、一覧が31件と割れると、拾う媒体ごとに数字が変わる。発注書の配布数とも食い違いやすい。

ポスターは10月4日まで、店の特典は10月2日で終わる

3つの施策で終了日が3回来る

期間が3本とも違うので、来場者から見ると終わりが3回ある。

施策 期間 場所・条件
空港・主要駅のポスター掲出 9月21日〜10月4日(14日間) 鳥取空港、米子空港、鳥取駅、倉吉駅、米子駅
飲食店でのグッズ配布 9月25日〜10月2日(8日間) 県内の参加店舗。鳥取和牛の対象メニューを注文。各店舗先着・数量限定
鳥取和牛カプセル 9月29日〜10月2日(4日間) 鳥取空港1F到着ロビー。10時30分〜。1回500円(税込)、1日50個、1人1日1回まで
0929記念日イベント 9月29日 10:30〜15:00 鳥取砂丘コナン空港 国内線到着ロビー付近。とりモーが出迎え、ノベルティ配布

チラシに店舗名を載せず、二次元コードで一覧に送っている

飲食店キャンペーンのチラシは、期間と「特典サービスやとりモーグッズプレゼント!」の訴求、「各店舗先着 数量限定」の表示、二次元コードで構成されている。店舗名は紙に刷らず、確認は特設ページに寄せる作りだ。参加店が増減しても刷り直さずに済み、一覧の側では31件のうち19件に食レポ記事へのリンクが付く。

自社でやるなら、ここは真似しやすい。紙には期間と条件だけを載せ、店舗一覧はページ側に置く。そのうえで、リリースの店舗数を一覧ページの実数と突き合わせてから出す。

参照元

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編集:食品ノベルティの窓口 編集部(株式会社Agriture)
農業×食のOEM窓口として、業界動向を編集部がまとめています。
最終更新:2026.09.25
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この記事を書いた人

小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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