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昨年の懸垂幕を5施設が7アイテムに、大会3日前までに届く

SDGs
2026.09.26
・読了目安 7分

昨年の懸垂幕を5施設が7アイテムに、大会3日前までに届く

さいたま新都心駅に掲出されていた大会の懸垂幕が、翌年の観戦グッズとして売り出される。公益社団法人埼玉デザイン協議会(SADECO)は9月25日17時56分、2025年の「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」で掲げら […]

さいたま新都心駅に掲出されていた大会の懸垂幕が、翌年の観戦グッズとして売り出される。公益社団法人埼玉デザイン協議会(SADECO)は9月25日17時56分、2025年の「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」で掲げられた懸垂幕を7アイテムにアップサイクルし、9月27日(日)から販売すると発表した。大会公式サイトも同じ25日、「商品情報」として販売の決定と9月27日の販売開始を告知している(価格と納期の記載はSADECOのリリース側にある)。価格は1,200円から4,500円、作り手はさいたま市内の就労継続支援B型事業所5カ所。販促・イベント担当者の目で読むと、これは使い終わったイベント資材の出口を先に決めておくと何が起きるかの実例になる。

目次

懸垂幕が7アイテムに、9月27日からオンラインストアで売り出す

1,200円のピアスから4,500円のバッグまで、7品を5施設で分担する

素材は懸垂幕のターポリン。丈夫で水に強い特性を活かしてSADECOのデザイナーが商品を設計し、施設の利用者がミシンやはさみで一つずつ手作りする。販売先はSADECOが2021年6月10日に開設したオンラインストア「サデコMONOがたり」で、掲載商品はデザインだけでなく製造方法や価格までデザイナーの審査を通す運用になっている。

アイテム 価格 製作施設
サイクルバッグ 4,500円 やどかり情報館すてあーず
ペンケース 2,800円 やどかり情報館すてあーず
裾止めバンド 2,800円 春里どんぐりの家
スマホストラップ 2,200円 視覚障害者サポートセンターすきっぷ
エッセンシャルケース 1,780円 さくらワークセンター
おにぎりリフレクター 1,500〜1,700円 多機能型事業所ぱらだいすかふぇ
フェスティバルピアス・イヤリング 1,200円 多機能型事業所ぱらだいすかふぇ

10月20日までの注文で11月12日までに届く

2026年の大会は11月15日(日)、会場はさいたま新都心駅周辺。主催はさいたまクリテリウム組織委員会と一般社団法人さいたまスポーツコミッションで、埼玉県・さいたま市・A.S.O.が共催に入る。注文の締切から本番までが26日、到着から本番までが3日という逆算になっている。なお価格について、SADECOのリリースには税込・税抜の表記がない。販売先のストアは自動アクセスを遮断しており本稿では開けなかったため、税の扱いと送料は商品ページで確かめてほしい。

届く日が本番の前に来た、過去3回の日程を並べると分かること

2023年は10月25日に予約開始、2024年は「11月下旬以降」の納品案内だった

SADECOは2023年10月25日の告知で、その年の懸垂幕を使った商品の予約販売が始まったと書いている。2024年のプロジェクト特設サイトは、商品を10月下旬から順次掲載し、お届けは11月下旬以降と案内していた。どちらも原料はその年の大会PRで掲げた幕で、幕を降ろしてから売り出すまでの助走が短い。

年 販売開始の案内 お届けの案内 原料の幕
2023年 10月25日に予約販売開始 記載なし 2023年大会のPR幕
2024年 10月下旬から順次掲載 11月下旬以降 2024年大会のPR幕
2026年 9月27日に販売開始 10月20日までの注文で11月12日まで 2025年大会の幕

資材を一年寝かせると、縫製の山が大会直前から外れる

前年の幕を原料にすれば、幕を降ろしてから売り出すまでに一年近い助走が取れる。2026年分は既存3施設に新規2施設が加わる編成で、初参加の施設がデザイナーと組んで試作を重ねる期間も、大会直前に集中させずに取れる。日程だけを並べると、手縫いに近い工程を持つ作り手に本番前の納品を求めるうえで無理のない組み方になっている。イベント資材を使い回すなら、幕を降ろした直後ではなく次の開催回を出口に置くほうが、現場の負荷は軽い。

配る時期の設計としては、イベント本番の40日前から全国107店でノベルティを配ったサロモンの例と方向が似ている。本番当日に間に合わせるのではなく、当日に身につけている状態を狙って逆算する組み方だ。

自社の販促に移すなら、まず捨てる予定の資材を数える

幕1枚から7品を出すと、端材の行き場が減る

このプロジェクトのアイテム数は2022年が7種、2023年が7種、2024年が9種、そして2026年が7種。同じ素材から大小7品を設計すると、大判のバッグで取り切れない細い部分がストラップやピアス、リフレクターに回る。自社の看板・タペストリー・バナーを処分している会社なら、まず手元に何平米あるか、素材はターポリンか塩ビか布か、印刷面のロゴが切り出しに使えるかを数えるところから始まる。素材を裁断せずに形にした例としては、車内広告をそのままサックに縫い上げたアークテリクスの取り組みがある。

1,200円の入口をつくると、買う人の層が変わる

7品の価格帯は1,200円から4,500円で、最も安いピアス・イヤリングと最も高いサイクルバッグの差は3.75倍。入口が1,200円だと、観戦のついでに一つ持つ客とバッグを選ぶ客の両方が同じ棚に並ぶ。SADECOは活動紹介ページで「商品によっては5〜6倍の価格設定でも完売になった」と書いており、何と比べた倍率かは示されていないものの、価格を下げる方向だけが正解ではないという運用を自ら述べている。特典物の価格線を動かした例では、西川のスヌーピー特典が税込5,500円の購入ラインに引き上げられた件が分かりやすい。

「売る」と「配る」で法令のかかり方が変わる

今回は物販であって景品ではない。ここを混同したまま自社に持ち込むと設計を間違える。買い物や来店の条件に付けて無償で渡す形にした瞬間、景品表示法の景品規制が効いてくる。消費者庁が示す限度額は次の通りで、4,500円のバッグを景品にするには、それなりの取引価額が必要になる。

区分 最高額 総額
総付景品(取引価額1,000円未満) 200円 定めなし
総付景品(取引価額1,000円以上) 取引価額の10分の2 定めなし
一般懸賞(取引価額5,000円未満) 取引価額の20倍 売上予定総額の2%
一般懸賞(取引価額5,000円以上) 10万円 売上予定総額の2%
共同懸賞 30万円 売上予定総額の3%

売る形なら上限の縛りはないが、値付けと表示の責任は自社に来る。食品を組み合わせて配る企画に広げるなら、無償配布でも食品表示の義務は残り、表示責任者の欄は販売者名でも足りる。飲食物をノベルティに足す判断をする前に、この一点は確認しておきたい。

B型事業所に製作を頼むときに詰めておきたいこと

ロットは機械の能力ではなく手の数で決まる

参加5施設はすべて就労継続支援B型事業所で、一般就労が難しい人が自分のペースで働きながら技術を習得する場だ。売上はそのまま利用者の工賃になる。ここを発注先に選ぶなら、金型やロット単価ではなく、ミシンを踏める人が何人いて一日に何個上がるかが見積りの前提になる。締切を一つ握るのではなく、品目ごとに上限数と締切を分けて置くほうが現実的だ。

今年は開設1年ほどの2施設が新しく加わった

2026年分は既存3施設(やどかり情報館すてあーず、多機能型事業所ぱらだいすかふぇ、春里どんぐりの家)に、昨年開設した2施設(さくらワークセンター、視覚障害者サポートセンターすきっぷ)が加わる編成。SADECOによれば毎年、施設・デザイナー・行政が顔を合わせ、その施設がどんな技術と設備を持ち何が作れるかを一から考えることから始める。発注側が図面を投げるのではなく、作れるものから品目を決める順番になっている。単価表を先に求める前に、この工程に時間を取るかどうかで仕上がりが変わる。

11月15日の本番まで、買う側と自社でやる側の段取り

観戦グッズとして買うなら

項目 内容
販売開始 2026年9月27日(日)
販売先 オンラインストア「サデコMONOがたり」
注文の締切 10月20日(本番当日に間に合う目安)
到着の目安 11月12日まで
大会 2026年11月15日(日)/さいたま新都心駅周辺
価格 1,200円〜4,500円(税の扱いは商品ページで確認)

自社のイベントで同じことをやるなら

次の開催回を出口に置くなら、動かす順番は資材の棚卸し、素材判定、品目の割り振り、作り手の選定、価格線の決定になる。SADECOのプロジェクトは幕の厚みや特徴を施設と一緒に確認する工程を踏んでいて、素材の見立てを飛ばしていない。過去にはテレビ埼玉や埼玉新聞、東京新聞、朝日新聞が取り上げており、川越市政100周年のバナーを使った回も新聞と市の発信で紹介されている。大会公式サイトが物販を自らの商品情報として載せた点も含め、資材の出口づくりは広報の材料にもなっている。

今週動かせる一手を一つ挙げるなら、今年使った看板・バナー・タペストリーの回収予定を担当者に確認し、処分日を一度止めることだ。素材が残っていれば次の開催回の物販や特典に回せるが、処分が済んでいれば選択肢は消える。

参照元

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編集:食品ノベルティの窓口 編集部(株式会社Agriture)
農業×食のOEM窓口として、業界動向を編集部がまとめています。
最終更新:2026.09.26
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この記事を書いた人

小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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